相続トラブルイメージ

亡くなった大親友からの遺言

私には大親友がいました。
家も近所で同学年だったのもあり幼稚園からの幼馴染です。
高校は別々の高校に進みましたが毎日のように電話やメールのやりとりをして週末には必ず会っていた大親友です。
そんな大親友が事故で亡くなりました。
大学2年生の頃です。
あの日のことは今でも覚えています。
居間に電話の音が鳴り響いたのはもう22時を過ぎており、こんな時間に電話なんてなんだろと母がいぶかしがりながら電話に出るとすぐ無言になり泣き崩れました。
家族全員何事かと母にかけよると母は私に受話器を差し出してきました。
おそるおそる電話に出ると大親友のお母さんでした。
「あの子、事故にあって死んじゃったの」と泣きながら話す親友のお母さんの言葉がすごく遠くから話しているように感じました。
とても信じられることではありませんでした。
私にとって身近な人の死は初めて経験することで、今まで傍に居た人物が急に居なくなってしまってもう会えないという事実は現実味をおびていませんでした。
次の日お通夜が営まれました。
遺影で微笑む親友はまるで私に微笑んでくれているように感じそのとき初めて私の頬に涙が伝いました。
その瞬間もう会えないんだというということが現実味になりお通夜には最後まで参列できず逃げ帰ってしまいました。
次の日久しぶりにSNSを開いてみると1通メッセージがきていました。
それは親友からで事故にあった日の午後に送られていたものでした。
内容は、私の誕生日にいつもの公園で17時に待っているという内容でした。
親友なりに何かサプライズを用意していたのかもしれません。
いつものメールではなくSNSにメッセージを残したのも何か意味があったのかなと思いました。
わたしは「分かった。待ってるね。」と返信しました。
当然それに対する返事はありませんでした。
その誕生日の日は夏休み中ということもあり当初の予定だと田舎のおじいちゃんの家に帰省する予定でした。
でもそのメッセージを見てわたしはおじいちゃんの家には行かないと親に伝えました。
親友が亡くなったこともあり親はそれも快諾してくれ帰省は中止となりました。
誕生日当日、約束通り私はいつもの公園に17時に行きました。
1時間待ち、2時間待ちました。
幽霊でも良いから会いに来て欲しいと思っていたのでしたが特に何か不思議な現象が起こることもなく、親が心配するといけないので帰宅しました。
家に帰ると親が急いで玄関までやってきて、「帰省するときに使う高速道路で玉突き事故が起きた。
もし帰省していたらその事故に巻き込まれていたかもしれない」と興奮気味に話してきました。
親友は最後に残してくれた遺言で、私が生まれた日に私が死ぬのを救ってくれたんだと確信しました。
今でもそのメッセージは消さずに残してあります。

Copyright(C) 2010 ゆいごん.com All Rights Reserved.